「The Latent Future – 潜在する未来」は、過去の大量のニュースを学習したAIが、近い未来に起こりうる架空のニュースを生成することで、潜在的な未来を顕在化するインスタレーション作品です。本作は、東京・初台にあるNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]の展覧会「オープン・スペース2017 未来の再創造」で公開しました。
昨今、オルタナティブ・ファクトやフェイク・ニュースといった言葉が象徴するように、実世界でも現実と虚構がないまぜになってしまう出来事が起こっています。本作は、「過去」のニュースを学習した言語の確率モデルをもとに、近い「未来」に起こりうる架空のニュースを生成することで、不確かな「現在」に光をあてることを試みました。
スクリーン上に表示された3次元空間内には、意味上の距離をもとにマッピングされた無数のニュース記事が表示されます。過去に実際に起きたニュースや、Twitterから刻々と流れ込んでくる新しいニュースなどがマッピングされ、それらの意味的な近傍や別のニュースとの合間の空間から、新しい文章=新しいニュースが生成されます。
こうした「ありえた/ありえる」かもしれないニュース群によって、鑑賞者にとっての現実と虚構、過去と未来の境界を揺るがしていきます。
Exhibition
2017/05/27 – 2018/03/11 | オープンスペース2017 未来の再想像 | NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]
Links
- NTT ICC | The Latent Future — 潜在する未来 - TELESCOPE Magazine | 新たな表現のフロンティアを求めて 前編:ニューラルネットワークが生起する美 - Surf on Entropy — Nao Tokui | 「THE LATENT FUTURE -潜在する未来-」 ICC OPENSPACE 2017にて展示中.
Credits
Concept / Programming: Nao Tokui (Qosmo, Inc.) Visualization: Shoya Dozono (Qosmo, Inc.) Sound: Taeji Sawai (Qosmo, Inc.) Assistant: Yuma Kajihara (Qosmo, Inc.), Robin Jungers (Qosmo, Inc.)