株式会社Neutone設立のお知らせ

neutone inc

AIの活用による創造性の発展に取り組む株式会社Qosmo(コズモ 本社:東京都目黒区、代表取締役社長:徳井直生)は、AIを用いた新しいタイプのシンセサイザーやエフェクターの開発、販売を目的とする新会社、株式会社Neutone(ニュートーン)を設立しました。最新のAI技術を用いた新しい「楽器」を開発することで、21世紀の新しい音楽表現、音楽ジャンルを、国内外のアーティストとともに創出することを目的として活動を開始します。

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ステートメント

これまでQosmoでは、深層学習を使ったリアルタイムDSP(デジタル音響処理)モデルを、DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)上で利用可能にするプラグイン「Neutone Plugin」を開発、2022年5月から無償提供してきました。

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Neutone Plugin

Neutoneは、汎用的なプラグインというかたちで最新のAIモデルを提供することで、これまで敷居の高かったAI技術の創作プロセスへの導入を可能にしました。また、新規に開発されたAIモデルを簡単に多くのミュージシャンと共有することができる本プラットフォームは、AI開発に携わる研究者やエンジニアにとっても貴重な場として利用され、1000人を超えるコミュニティメンバーが参加しています。これまでにリアルタイムの音色変換(例: 声をバイオリンの音に変換)や音源分離(例: 曲からドラムの音だけを抜き出す)といった数十のモデルが公開、共有されてきました。これらのモデルは、すでに公開からのべ46000回以上利用されています。また、Neutoneを用いたライブパフォーマンスは、MUTEK、Sónarといった世界的なフェスティバルでも発表されています。

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BIGYUKI featuring Neutone (Craft Alive 2022)

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Albert Barqué-Duran — Slowly Fading into Data

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Nao Tokui — Emergent Rhythm (MUTEK Japan 2022)

いわゆる生成AIの技術革新が話題を呼ぶなか、経済的なメリットや技術論が先行し、実際に文化の創出を担うアーティストやクリエイターの立場に立った視点が十分に反映されていないという現状があります。Neutone(およびQosmo)では、生成AI技術を利用しつつも、あくまでもアーティスト、つくり手を中心に置いた世界観を重視し、彼ら、彼女らの音楽的創造性の発露を、AI技術によってサポートすることを目指します。今回、こうしたビジョンを共有できるコミュニティの拡大、AIモデルの開発、プラグイン開発のスピードアップを図る意図で、新会社の設立に踏み切りました。

年度内には個々のアーティスト向けにカスタマイズしたAIモデルの学習をサポートする新しいサービスの拡充、有料プランの提供などを予定しています。今後の動きにぜひご期待ください。

■ 株式会社Neutone 公式ウェブサイト:https://neutone.ai/ Neutoneプロジェクトウェブサイト:https://neutone.space/

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